タイヤに窒素を入れるといい人・いらない人は?年間走行距離が分かれ目!

投稿日:

はじめに

タイヤに窒素ガスを入れることについては、「意味がない」「コストの無駄」といった否定的な意見から、「効果がある」という肯定的な意見まで、さまざまな声が聞こえてきます。
しかし実際には、走行距離の多い・少ない、タイヤの種類(普通・高性能・スタッドレス)によって、窒素ガスの効果や評価は大きく変わります。

この記事では、ドライバー別・タイヤ別にメリットとデメリットを整理し、どんな人が窒素を入れたら良いのか、分かりやすく解説します。

1. 年間走行距離が長い人(長距離・毎日運転するドライバーなど)

1-1 メリットについて

普通のタイヤ ⇒ メリットなし

  • 給油回数が多くガソリンスタンドでの空気補充の機会が多いため、空気圧が低下しにくい窒素の優位性はほとんどない
  • 空気を入れた際のゴム内部劣化より先にトレッド摩耗でタイヤの買い換えになるため、窒素を入れたことによる劣化抑制の恩恵もほぼない

高性能(高価)タイヤ ⇒ わずかにメリット

  • ゴムの酸化劣化が抑えられ、スポーツタイヤのグリップ性能・走行性能の維持に有利

冬用スタッドレスタイヤ ⇒ ややメリット

  • ゴムの硬化を遅らせ、氷上性能の低下を抑えやすく、使用後半の安全性能の低下を軽減できる

1-2 デメリットについて

通常のタイヤ ⇒ デメリットあり

  • 窒素充填費用がかかる
  • 実質的な性能向上がほとんどない

高性能(高価)タイヤ ⇒ デメリットなし

  • タイヤが高価なため、窒素充填コストが相対的に小さい
  • コストは性能維持に見合う価値がある

スタッドレスタイヤ(冬タイヤ) ⇒ ややデメリット

  • 窒素充填費用がかかる
  • しかし、雪道の安全性維持を考えれば相殺可能

※窒素を入れたタイヤに空気を補充しても、窒素濃度が少し下がるだけで性能への影響はほぼありません。したがって、窒素を補充し続けなければならないという縛りやデメリットはありません。

2. 年間走行距離が短い人(近距離・週末ドライバーなど)

2-1 メリットについて

すべてのタイヤでメリットあり(普通・高性能・スタッドレス)

  • 給油頻度が少なく、空気圧チェックの間隔が空く人には、抜けにくい窒素は管理面で有利
  • 窒素によりゴムが酸化劣化しにくくなり、トレッド摩耗までの長期間の性能を維持しやすい
  • 空気充填で長期間使用すると起こりやすい「バルブ・ゴムの劣化によるエア漏れ」を、窒素充填により防ぎやすくなる

2-2 デメリットについて

すべてのタイヤでデメリットなし

  • タイヤ交換期間を伸ばせるため、窒素充填以上の費用が浮く

3. メリット・デメリット一覧

ユーザー/タイヤ普通のタイヤ高性能タイヤスタッドレス
年間走行距離が長い人メリットなし/デメリットありわずかにメリット/デメリットなしややメリット/ややデメリット
年間走行距離が短い人メリットあり/デメリットなしメリットあり/デメリットなしメリットあり/デメリットなし

4. 注意点

窒素を入れても空気と同じく温度変化による空気圧変動があるため、季節の変わり目の空気圧は要チェック。
ガソリンスタンドの圧縮空気はドレンバルブやミストトラップで水分がほぼ除去されており、実質的に「ドライエア」に近い。
水蒸気は、熱膨張率が窒素や酸素と同じで、凝縮した際の体積減少も極めて微量であり、タイヤからの抜けやすさは酸素の約100倍もあり、コンプレッサーのエアが悪影響を与えるケースはほとんどありません。

5. 参考記事

6. 余談

ポテトチップスの袋に窒素ガスを充填しているのをご存じですか?
賞味期限を延ばすためです。
タイヤに窒素を入れる効果も同じと考えると分かりやすいですね。

それから、タイヤの空気圧(ゲージ圧)は、1気圧(101kPa)をたした絶対圧で考えましょう。

【問題】購入時 250kPa、窒素濃度98%のタイヤの空気圧が200kPaまで減りました。空気を260kPaまで補充したときの窒素濃度は何%になるでしょうか?

【答え】
初発空気圧(P0)=250kPa
初発窒素濃度(N0)=98% (※100%は入れられない)
測定時空気圧(P1)=200kPa
補充後の空気圧(PX)=260kPa
空気補充後の窒素濃度(NX)
※大気中の窒素濃度は78%とする

式:Nx = ( ( P1 + 101 ) × N0 + ( PX – P1 ) × 78 ) ÷ ( PX + 101 )

( 301 × 98 + 60 × 78 ) ÷ 361 ≈ 95

窒素濃度 約95%


IKINARI LARCをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメントを残す