キッチンペーパーで落とし蓋はNGだった。クッキングシートはOK!

投稿日:

料理のとき、煮魚や煮物で「落とし蓋」を使うことがあると思います。
その代用品として、キッチンペーパー(キッチンタオル)やクッキングシート(ベーキングシート)を使う方法が、メディアやネット等で紹介されています。
しかし、キッチンペーパーについては、落とし蓋としての使用が示されていない製品がほとんどで、長時間の加熱を避けるようメーカーの注意喚起もあります。
それは、クッキングシートと同じ「紙製品」でも、想定用途や設計思想が異なるためです。
おそらく、同じ紙という理解から、ユーザーがキッチンペーパーとクッキングシートを混同しているのではないかと想像しました。
そこで、落とし蓋として安心して代用できるものは何かを明確にしていきたいと思います。

キッチンペーパーは落とし蓋として非推奨

いわゆるキッチンペーパーは、主に「 水分や油の吸収」「 調理後のふき取り」を目的とした製品です。
そのため、煮込み料理のように「 長時間加熱される」「 煮汁に浸かる」「 食材と密着する」といった使い方は、想定外です。
落とし蓋用途として設計されておらず、一部のメーカーによれば、食品と混ぜての長時間加熱には適さないことが示されています。

以下に、メーカーの公式情報を抜粋します。

大王製紙
キッチンペーパー・キッチンタオルについて
Q 灰汁(あく)取りに使用できますか?
A 灰汁(あく)取りにお使いいただけます。紙自体は、食品に触れる用途としての安全性の確認を行っています。しかし、落し蓋のような長時間の使用用途には不向きです

出典:エリエールHP よくあるご質問

日本製紙
スコッティファイン3倍巻きキッチンタオル・スコッティキッチンタオルボックスについて
Q 灰汁とりに使えますか?
A 灰汁取りにも使用できます。食品に触れる用途で使えるよう安全性の確認は行っていますが、食品と混ぜることや長時間の加熱は避けてください

出典:クレシアHP よくいただくご質問>キッチン用品

ユニバーサル・ペーパー
Q キッチンタオルを灰汁取りに使用しても大丈夫ですか?
A パルプ100%の製品であり、食品に触れても安全であることは確認しております。しかし、高温で食品と混合する事や長い時間加熱することはお避け下さい

出典:ユニバーサル・ペーパーHP FAQ – よくある質問

また、使用上のご注意として、「油きり」「水気取り」「油拭き」「お掃除」用途以外での使用はしないように明記している製品もあります。

クッキングシートは落とし蓋として使える

一方で、オーブン調理などでの使用を想定したクッキングシートは、食品と直接触れる高温での調理が想定され、設計・製造されています。

実際に多くのメーカーでは、オーブン料理以外にも、落とし蓋としての使用も説明・紹介しています。
以下に、メーカーの公式情報、商品説明等を抜粋します。

クレハ
Rakucho(ラクッチョ)商品について
Q Rakucho(ラクッチョ)クッキングシートはオーブン料理以外の使い方はありますか?
A 蒸し料理、電子レンジ、オーブントースターを使った調理、落としぶたとしてご利用いただけます

出典:クレライフHP Rakucho(ラクッチョ)商品について

旭化成ホームプロダクツ
【クックパー・クッキングシート】
商品使用可能一覧
 落し蓋 〇

出典:旭化成ホームプロダクツHP 特徴とこだわり

アルファミック
【茶色い紙のクッキングシート】
少ない煮汁をムラなく使うための「落とし蓋」にも便利。また、煮魚の場合、鍋底に敷き、焦げ付きや煮崩れ防止に役立つアイテムです。

出典:アルファミック株式会社HP ここがポイント

三菱アルミニウム
【クック・ペーパー】
鍋に敷いて煮くずれ防止に
煮魚の盛り付けが形くずれせずにきれいにできます。落としぶたとして使う場合は、中央に穴をあけると便利です

出典:クック・ペーパー商品外箱記載用途

CO・OP サステナブル 無漂白オーブンペーパー外箱印刷(落しぶた用途の記載あり)

キッチンペーパーに似ている落とし蓋に使える製品

その他に、見た目も商品名もキッチンペーパーに似ているけれども、調理に使うことを想定した製品が販売されています。

旭化成の「リード クッキングペーパー」は、品名はペーパーですが、 フェルトタイプの厚手不織布という構造で、一般的なキッチンペーパーとは設計・製造方法が異なります。

メーカーの説明によれば「油切りや、油こしにもお使いいただけます。」「ほかにも、落しぶたやだしこし、レンジ調理にもお使いいただけます。」となっています。(出典:旭化成ホームプロダクツHP リードクッキングペーパー 特徴とこだわり)

まとめ

キッチン用の紙製品が、落とし蓋として代用できるかどうかは、メーカーが想定している用途を考慮して判断することが重要です。

簡単に整理すると次のとおりです。

  • キッチンペーパー=液体吸収に使える
  • クッキングシート=高温加熱調理に使える
  • 調理用不織布ペーパー=煮物調理に使える

そして、結論は次のとおりです。

  • キッチンペーパーは、落とし蓋用途としては販売されていない
  • クッキングシートは、その多くが落とし蓋用途としても販売されている
  • フェルトタイプ調理ペーパーは、キッチンペーパーと同様の用途に加え、落とし蓋用途としても販売されている

SNSでは「使うと便利」という情報が多く見られますが、重要なのは「使えるかどうか」ではなく「その用途で設計・販売されているかどうか」です。

同じ “ 紙製品 ” でも、設計思想や想定用途が異なれば安全性の前提も変わってくると考えられるので、メーカーが示す用途に合った製品を選ぶことが大切だと感じます。

余談

近年は、何かと「男の一人めし」を作る機会があります。
そして、なまじ現役時代に身につけた材料や化学の知識があるものですから、レシピを見ると「なぜこの工程が必要なのだろう?」「どうしてそうするのだろう?」「本当にそれで大丈夫なのだろうか?」などと疑問に思うことがよくあります。
今回の記事も、そうした素朴な疑問に端を発して調べたことをまとめたものです。


IKINARI LARCをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメントを残す