タイヤに入る空気の量を計算してみた!窒素を入れた場合のコストはどれくらい?

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まず、ホイールにタイヤを装着したときの、空気が入る容積はどれくらいか?


ホイールのインチサイズ、タイヤ外径、タイヤ断面画像解析による空間比率からタイヤ容積(小数点以下四捨五入)を計算したのが下表です。

タイヤサイズタイヤ外径ホイール径タイヤ容積
185/65R15621.5 mm381.0 mm25 L
195/65R15634.5 mm381.0 mm28 L
205/60R16652.4 mm406.4 mm29 L
215/55R16642.9 mm406.4 mm29 L
225/55R17679.3 mm431.8 mm34 L
235/50R18692.2 mm457.2 mm35 L
245/45R19703.1 mm482.6 mm35 L
255/40R20712.0 mm508.0 mm35 L
265/35R21718.9 mm533.4 mm34 L


次に、気体(ガス, 25℃)を220kPaまで充填する場合に必要な量を計算します。

1. 絶対圧の計算

220kPaはゲージ圧なので、絶対圧に換算します。

絶対圧 = ゲージ圧 + 大気圧 = 220kPa + 101.325kPa = 321.325kPa = 321325Pa


2. 理想気体の状態方程式から気体のモル数(n)を計算

PV = nRT ⇒ n = PV / RT

P :圧力(絶対圧Pa)
V:体積(L ⇒ m³に換算)
n:物質量(mol)
R:気体定数( 8.314462618J K-1 mol-1
T:温度(K)(絶対温度 = 25℃ + 273.15 = 298.15K)

(例)タイヤ容積が35Lの場合;
n=321325Pa × 0.035m3 / (8.314462618J K-1 mol-1 × 298.15K) = 4.54mol


3. 気体のモル体積を計算

PV = nRT ⇒ V = nRT / P

1モルの気体の体積を求めるので、n = 1mol 、25℃、1気圧(101325Pa)として計算します。

V = 1 × 8.314462618J K-1 mol-1 × 298.15K / 101325Pa = 0.2447m3 = 24.47L/mol


4. 気体の量を計算

気体の量 = モル数 × モル体積

(例)タイヤ容積が35Lの場合;
気体の量 = 4.54mol × 24.47L/mol = 111.1L


というようにEXCELで計算(小数点以下四捨五入)したのが下表です。

タイヤサイズタイヤ容積ガス充填量
(220kPa, 25℃)
185/65R1525 L78 L
195/65R1528 L88 L
205/60R1629 L93 L
215/55R1629 L93 L
225/55R1734 L108 L
235/50R1835 L111 L
245/45R1935 L112 L
255/40R2035 L111 L
265/35R2134 L107 L


では、タイヤ4本に窒素ガスを220kPa入れた場合、コストはいくらかかるのでしょうか?

筆者は現役時代にさまざまな場面で窒素ガスを使用していました。
ガスクロマトグラフ分析では、小型の窒素ガス発生装置を使用していたため、キャリアーガスとして使用する窒素は無料でした。
しかし、高分子重合反応実験では、反応槽内の窒素置換に使う量が多かったため、窒素(純度99.99%以上)は、7m³ボンベを数本購入していました。
これには、ボンベのレンタル料、ボンベ室への搬入・搬出、レギュレーターの付け替え作業などが含まれ、中身の窒素ガス自体の価格以上の費用がかかります。

そういった経験を踏まえ、使用する窒素の量から、概算の値段を計算した結果が次の表です。

タイヤサイズ窒素使用量
※充填量ではない
窒素価格
185/65R15426 L389 円
195/65R15479 L438 円
205/60R16510 L466 円
215/55R16510 L466 円
225/55R17591 L540 円
235/50R18606 L554 円
245/45R19612 L559 円
255/40R20606 L554 円
265/35R21588 L537 円


タイヤ4本分で、ざっくり500円です。
しかし、タイヤショップで窒素を入れてもらうと2,000円になります。

タイヤショップでは、窒素の発注、在庫調整、タイヤエア抜き・窒素パージ作業などの人件費・管理費、窒素ガス充填のための機材の導入と維持など、さまざまな固定費がかかります。
それらの費用を考慮すると、2,000円という料金は妥当かも知れません。

また、窒素発生装置を導入している場合、実質的に窒素は無料で生成できますが、装置の初期導入費用やメンテナンス費用、電力料金を回収する必要があります。
そのため、窒素ガス自体はタダであっても、充填サービスの料金が発生するのは当然ではないでしょうか?


以上、タイヤのガス充填量がだいたいわかりました。
タイヤの容積は、同じタイヤサイズでもメーカーごとに異なるでしょうし、ホイールリム幅の違いによる影響は考慮せずに標準的なタイヤ断面形状の比率から計算したので、おおよその値になります。

なお、本ブログに掲載した以外のタイヤサイズの容積、空気量については、コメント欄にリクエストください。


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