日常生活用防水(3気圧防水、W.R.3bar)腕時計を風呂に沈めてみた。

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さて、これまで、10気圧防水(Water Resistant 100m)腕時計の防水性に関する記事をいくつか書きました。
水泳、風呂、飛び込み、潜水なでにおいて腕時計にかかる種々の負荷を理論的に検証しました。

それで、それらの理論を総合的に考えてみると、「手洗いや洗顔などのときには使用せず、普段からせっけん、シャンプー、洗剤等の界面活性剤に触れさせなければ、日常生活用防水(3気圧防水※1)でも風呂に沈めて腕を振るくらいどうってことないでしょ。」と考えるに至りました。

※1:日本時計協会ほか国内メーカーでは「日常生活での汗や洗顔のときの水滴、雨などに耐えられるものです」と説明されています。

ということで、今回実験するために、ホームセンターに行って腕時計を購入してきました。

jaxis 日常生活用防水腕時計jaxis 日常生活用防水腕時計jaxis Watch case back

J-AXIS、日本製ムーブメント搭載(時計組立て:中国)、バッテリー持続4年、逆回転防止ベゼル、ウレタン風塩化ビニルバンド(たぶん)、ダイバーズウォッチタイプ、日常生活用防水(3気圧防水、Water Resistant 3Bar、Water Resistant 30m)、980円。

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では実験の前に注意事項ですが・・・

3気圧防水腕時計をお風呂に入れても大丈夫ということを保障するための実験ではありません。決してマネをしないようにお願いします。腕時計の取扱いはメーカーの取扱説明書に従って下さい。もしマネをされて貴方の腕時計が浸水したとしてもKenUは一切の責任を負いません。

という事をご了解ください。

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はい、お風呂に入れてみました。
そして、お湯の中で腕もガンガン振ってみたり、思いっきり湯面に叩きつけたり、湯中で激しく振り回したりしました。 全く問題ありません。 そんなことをしてもかかる圧力は0.1気圧程度ですから。

jaxis WR3bar Watch を風呂に入れる

jaxis WR3bar Watch 風呂たたきつけ

ただし、洗顔、洗髪、ボディーウォッシュの時には、防水性能を低下させる原因となる石鹸・シャンプー等の洗剤(界面活性剤)が腕時計に付着しないようにするために、腕から外して湯船の底に沈めておきました。
jaxis WR3bar Watch 風呂

入浴時間はおよそ20分。

当たり前ですが、理論どおり浸水(水没)しませんでした。

一応、以前の記事と同様に、氷令で腕時計窓内側に結露が生じるかどうかを確かめました。

窓を氷で冷却(※時計中に湿気があると、これで窓の内側がくもる)
jaxis 窓氷冷

窓の内側にくもりは生じなかったことから、この時計は湿度の低いところで組立てられた事が予想され、また入浴実験によって浸水していないことが確かめられました。
jaxis 窓結露なし

さて、入浴後の腕時計の処置は、錆びが生じると防水性能に特に悪影響を及ぼすので、水気を良く拭取り室温で乾燥させます。安価な時計は、錆びの生じやすい安価なステンレス鋼が使用されているらしいです。

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冒頭で「3気圧防水は汗に耐えられるものです。」と言われていると書きましたが、汗は塩分を含むので、水分が蒸発すると塩濃度が高くなり防水パッキン界面に塩の結晶が析出し、それが時計の錆びを促進して防水性を低下させる大きな原因の一つになっていると思われるので、「汗がたくさん時計についた時には、水に浸漬して洗い流したほうが長持ちするのではないか?」と私KenUは考えています。
だって、3気圧防水時計の規格試験では水中で3気圧の水圧をかけて10分間保持しても耐えられるものなんだから。

しかし、一つ注意があります。
それは、ネット上の情報から推測すると、いい加減で時計の防水に関して無知な時計屋さんで電池交換した場合には、水に浸漬しないほうがよいということです。

なぜなら、裏蓋を空けて電池交換だけして、状態お構いなしに、パッキン(Oリング)がよじれようがなにしようが、パッキンにほこりが付着しようが、そのまま裏蓋を閉じるので、防水性は極端に低下する確率が高いと考えられるからです。

大切な日常生活用防水時計は、クリーンブース内等でほこりの浮遊が少ない清浄環境下で、シリコングリースを塗布した新品の防水パッキンに交換してくれる、親切で知識と技術力のある時計屋さんに持ち込みましょう。そういう時計屋さんがなかったらメーカーサポートに出しましょう。

後日、自分でこんな事もやってみました。
Gショック DWX-100の防水パッキン交換とCR2016電池交換方法 ”

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ところで、J-AXIS Watchの防水チャート(下表)では、見ての通り日本時計協会やSEIKO等の国内メーカー、海外腕時計メーカーが示す防水性能よりも防水表示に対する適用範囲が狭く防水性能的には低くなっています。

理由としては、安価な部品使用のため耐久性が劣るからだと思います。

jaxis watch 防水チャート

それから、日常生活用防水腕時計の雨の中での使用に関しては、過去記事 ” 10気圧防水(Water Resistant 100m・10bar)腕時計して水泳OK? ” で雨の圧力を計算したりして説明しています。

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[2016/11/12追加]
2013年4月6日にこの記事を書いてから、3年7か月が経過しました。

そして、この記事の時計は、ずーっとお風呂場に置きっぱなしで、入浴時に浴槽に沈めていましたが、やっと停止しました。
なお、せっけん、シャンプーには触れないようにしていました。

電池寿命は4年ですから、電池切れになったものと思われます。

でも一応、浸水による故障ということも考えられるので、確認してみました。

jaxis時計3年6か月後停止時氷結露テスト

jaxis時計3年6か月後停止時内部親水なし

氷で冷やしたときに窓の内側に結露は見られなかったので、浸水していないことがわかりました。

裏ぶたも開いてみます。
中に水が入った様子や錆びなどは全く見られません。

jaxis時計3年6か月後停止時裏蓋開け

やはり、故障ではなく、電池切れだったようです。

そして、裏蓋のはまっていたパッキンをそーっと外してみると・・・

jaxis時計3年6か月後停止時パッキン

ところどころ、弱い力で簡単にちぎれてしまいました。
でも、長さが一番長く残ったパッキンを引っ張ってみると、一応伸び縮みして弾力性は残っていました。
部分的に劣化が進んだようです。

ということで、時計屋さんで電池交換すると、このようなことが起こるので、時計の防水性が失われることになります。
これで防水時計が浸水する理由がはっきりしましたね。
そして、防水性を維持したいのであれば、メーカーでの定期的なパッキン交換などのメンテナンスを怠らないようにすることが必要です。

やっと、腕時計の防水性に関する記事が完結しました。
本当に長かったです。


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