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質問系の検索キーワードを時々みかけるので、質問系のタイトルにしてみました(笑
さて、まずは、↓この映像(自動車衝突安全試験)から見てもらいましょうか。
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右上の映像がわかりやすいかもしれません。
はい、すごいですね。
複雑な動きをしながら、シートベルトが思いっきり腹に食い込みます。
つまり、この映像を見る限り、シートベルトの腹部部分に硬いもの、例えば金属(ステンレス)製の補助具のようなものを素人考えで自作して装着することは、まったく意味がないし、それの当たり所が悪ければ、かえって腹部や要骨やストーマを傷害するのでは?と思われ危険なような気がしました。
どちらかというと、エアークッション的なものが好ましいのではないかなぁ?
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いったん話を変えて・・・
ストーマの人はシートベルトをしなくても違反にならない、シートベルトの着用が免除される、という法律・法令があります。
【道路交通法第71条の3第1項】
自動車(大型自動二輪車及び普通自動二輪車を除く)の運転者は、座席ベルトをしないで自動車を運転してはならない。
ただし、疾病のため座席ベルトを装着することが療養上適当でない者・・・中略・・・その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない。
ここで、勘違いしている人がいるようですが、ストーマは疾病ではないので、青字部分は該当しません。
赤字部分の「その他政令で定める・・・」のほうですね。 こっち↓。
【道路交通法施行令第26条の3の2第1項】
1. 負傷若しくは障害のため又は妊娠中であることにより、座席ベルトを装着することが療養上又は健康保持上適当でないとき。
となっています。
これについては、KenUが直腸機能障害で障害者4級の認定を受けていることを伝えて、直接警察本部に確認したところ、警察官に障害者手帳を提示すれば違反にはならない旨の回答をいただきました。
お忙しい中、有難うございました。警察本部の方へ感謝申し上げます。
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で、KenUの主張は・・・
ストーマの人はシートベルトをしなくてもよい、と言いたい訳ではありません。
シートベルトをしないと死亡率が高くなりますから、たとえストーマでも工夫してシートベルトを着用するべきだと考えています。
それに、シートベルトをしないと、自動車のシートベルト未装着警報ブザーがピーピー鳴ってうるさいですし(笑
自動車衝突安全試験の動画を見るかぎり、事故ったときにストーマがつぶれてしまうのは、あきらめるしかなさそうです。
ストーマが再建できないくらいに腹部が傷害されるのは避けたいですね。
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以上を踏まえて、あとは各自が判断して、何を選択するかということになります。
KenUは、シートベルトストッパーの装着を選択しています。

僕の考えでは、シートベルトストッパーでシートベルトを少しくらい緩めて装着することは、シートベルトをしないよりは確実に生存率は高まるように思います。
ちなみに、上の写真の装着方法ではなく、下の写真の装着方法のほうがシートベルトのプリテンショナー機構やフォースリミッター機構が働くので安全です。
下の写真1のように装着することで、胸のところを緩めずに腹部だけを緩めることができます。 プリテンショナーが働くように、引っ張られたときにシートベルトストッパーがずれるように、装着する向きを間違えないようにします。

下の写真2はシートベルトのバックルを外した時の状態ですから、きちんとベルトが引き込まれるのがわかります。

[2020/07/19 追加]
YouTube動画『人工肛門保有者のシートベルト着用の仕方の一例』をアップロードしました。
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