車椅子使用者用駐車施設に関する法令、ガイドライン

車椅子使用者用駐車施設 に、 ” 障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すための世界共通のシンボルマーク ” である 国際シンボルマーク が表示されています。
幅が広い駐車場は、何故あるのか?、誰のためにあるのか?

まず、日本の法体系について簡単に書くと、憲法を頂点としたピラミッド型で示されることが多いです。

ピラミッドの上に行くほど内容は大雑把で、下に行くほど具体的になっていきます。
なお、告示、通知(ガイドライン含む)は法令ではなく、拘束力は弱くなります。

株式会社みらい「法律等を読み解くうえで必要な基礎知識」(←PDFリンク)や深谷税務会計事務所「憲法、法律、条令、規則、政令、、、って何?」(←サイトリンク)に、法体系に関する解説があります。


さて、本題です。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」という、通称「バリアフリー法」と呼ばれる法律があります。
その下の政令には、駐車場に関する内容が次のように書かれています。

(駐車場)
第十七条 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する駐車場を設ける場合には、そのうち一以上に、車椅子使用者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「車椅子使用者用駐車施設」という。)を一以上設けなければならない。
2 車椅子使用者用駐車施設は、次に掲げるものでなければならない。
一 幅は、三百五十センチメートル以上とすること。

【政令関係】高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令

その下の省令には、次のように書かれています。

(法第二条第四号の主務省令で定める施設又は設備)
第一条 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下「法」という。)第二条第四号の主務省令で定める施設又は設備は、次のとおりとする。
・・・中略・・・
車椅子使用者が円滑に利用することができる駐車施設

【省令関係】高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則

まだまだあります。

(路外駐車場車いす使用者用駐車施設)
第二条 特定路外駐車場には、車いすを使用している者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「路外駐車場車いす使用者用駐車施設」という。)を一以上設けなければならない。
・・・中略・・・
2 路外駐車場車いす使用者用駐車施設は、次に掲げるものでなければならない。
一 幅は、三百五十センチメートル以上とすること。
二 路外駐車場車いす使用者用駐車施設又はその付近に、路外駐車場車いす使用者用駐車施設の表示をすること。

【省令関係】移動等円滑化のために必要な特定路外駐車場の構造及び設備に関する基準を定める省令(国土交通省令第112号)

(路外駐車場車いす使用者用駐車施設)
・・・前略・・・
1 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令第十九条に規定する標識は、高齢者、障害者等の見やすい位置に設けなければならない。
2 前項の標識は、当該標識に表示すべき内容が容易に識別できるもの(当該内容が日本工業規格JIS Z8210に定められているときは、これに適合するもの)でなければならない。

【省令関係】高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令第十九条に規定する標識に関する省令(国土交通省令第113号)

(駐車場)
第十二条 多数の者が利用する駐車場には、当該駐車場の全駐車台数が二百以下の場合は当該駐車台数に五十分の一を乗じて得た数以上、全駐車台数が二百を超える場合は当該駐車台数に百分の一を乗じて得た数に二を加えた数以上の車いす使用者用駐車施設を設けなければならない。

【省令関係】高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために誘導すべき建築物特定施設の構造及び配置に関する基準を定める省令(国土交通省令第114号)

その下の告示には、次のように書かれています。

五 移動等円滑化の促進に関する国民の理解の増進及び移動等円滑化の実施に関する国民の協力の確保に関する基本的な事項
2 移動等円滑化に関する「心のバリアフリー」の取組の推進に当たっての関係者の基本的な役割。
⑷ 国民の役割
① 基本的な役割
国民は、・・・中略・・・車椅子使用者用駐車施設への駐車等により高齢者、障害者等の施設の利用等を妨げないことのみならず、・・・後略。

【告示】移動等円滑化の促進に関する基本方針(令和二年国家公安委員会、総務省、文部科学省、国土交通省告示第一号)

そして、車椅子使用者用駐車施設を設置する際の、設計や表示の例を示すガイドラインがあります。
建築設計標準(令和2年度改正版)というもので、設計のポイントとして次のように書かれています。

◆設計のポイント◆
・建築物の出入口に近い位置に駐車場を確保する必要がある障害者等は、車椅子使用者のみではないことに配慮し、上・下肢障害者や妊婦、けが人、乳幼児連れ利用者等のための駐車施設を別途、設ける。
・駐車場には、車椅子使用者用駐車施設等の位置をわかりやすく示し、また不正利用を防止するための表示板等を設ける。
② 車椅子使用者用駐車施設等である旨の表示
・車椅子使用者用駐車施設には、表示板や表面への国際シンボルマークの塗装等の見やすい方法で、車椅子使用者用駐車施設である旨を表示する。

【ガイドライン】建築設計標準(令和2年度改正版)第2章 単位空間等の設計 第2部 高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準

ということで、車椅子使用者用駐車施設は、設置が法令で定められ、ガイドラインで国際シンボルマークを表示することが示され、車椅子使用者の利用を妨げてはならないということが理解できます。

その一方、内閣府のホームページには次のような記載があり、※印部分の記載が混乱を招いていると思います。

名称:障害者のための国際シンボルマーク
障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すための世界共通のシンボルマークです。マークの使用については国際リハビリテーション協会の「使用指針」により定められています。
駐車場などでこのマークを見かけた場合には、障害者の利用への配慮について、御理解、御協力をお願いします。
※このマークは「すべての障害者を対象」としたものです。特に車椅子を利用する障害者を限定し、使用されるものではありません。

出典:内閣府ホームページ 障害者に関係するマークの一例 https://www8.cao.go.jp/shougai/mark/mark.html

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