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コロプラスト(Coloplast)から、人工肛門を造設した腹部がぷっくりと膨らんだ人向けの新製品、センシュラミオ コンケーブ(SenSura Mio Concave)が発売になりました。
Concaveとは ” 凹(おう)面(形)の,中くぼの,くぼんだ ” という意味です。
先日、コロプラスト様から「アンケートに答えていただいた方だけに、新ストーマ装具のお知らせです!」という件名のメールが届きまして、(無料サンプルを申し込む)ボタンをポチっ!としました。
そして、ツーピース(2品系)ストーマ装具サンプルを入手し試用したので、記事にしたいと思います。
コロプラスト様、サンプルをいただき有難うございました。
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これまでの製品と異なり特徴的なのが、面板が平面ではないことと、星型になっていることです。
センシュラミオ2 コンケーブプレート皮膚貼付面と透明バッグ外面
センシュラミオ2 コンケーブプレート外面と透明バッグ内面
コロプラストの説明では、「Body Fit Technologyによって開発された立体的な星型面板は、しわや浮き上がりを抑え、ふくらんでいるお腹をしっかり掴みます。」とのことです。
この製品を見てぱっとイメージしたのが、これ。
星のカービィ(笑
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まず、お試しする前に・・・
以前書いた” 開腹縫合跡が痒くなるので装具面板をカスタマイズ加工 ”という記事のとおり、今回もカスマイズ加工しました。
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では、この新製品のKenUの試着過程を解説し、レビューしたいと思います。
そして、今回はストーマシール製品を使わずに、コンバテックのシレッセ皮膚被膜剤とバリケアパウダー(Stomahesive protective powder)でストーマ周囲皮膚を保護することにします。
入浴前の準備はこんな感じ。
装具を外して入浴を済ませ、風呂から上がってストーマとその周囲皮膚に不織布ガーゼを貼り付けて乾かします。
シレッセをスプレーしてすぐにティッシュペーパーで余分な液を拭き取りながら皮膚に伸ばし、乾かします。
次に、センシュラミオコンケーブプレートを剥離フィルム側に押し返します。
その状態で剥離フィルムを剥がします。
すると、勝手にコンケーブの面板が再び反対側に押し戻されます。でも、それでOKです。
そのまま、ストーマに装着します。
面板を手で押し返して皮膚に貼り付けます。
ストーマと面板の隙間にバリケアパウダーをふりかけます。
そして、面板のフランジにパウチ(透明バッグ)を取り付ければ装着完了!!
KenUのストーマ周囲はややぷっくりと膨らんでいて、コンケーブの面板が良く馴染んでいるのがわかります。
貼付による違和感はありません。
これであれば、自分でフレキシフィット加工する必要がなく、手間がかかりません。
でも、開腹縫合創跡にかぶらないようにカスタマイズ加工はしますけど。
入浴時の水溶性成分の溶けだし防止用にフィルムドレッシングを貼りたい場合には、星型といった特殊な形状なのでどのようにするかお悩みどころですが、幅2.5cm×長さ8cmに5枚切ってペンタゴン型に貼ると良いです。
デルマポアなら2.5cm幅の製品を8cmの長さに切って使えば良いと思います。
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さて、センシュラミオ コンケーブについてKenUの結論ですが・・・
ごめんなさい。
この製品を今後購入することはありません。
ええ~? 良さげなレビューしておきながらそれかよっ?!(笑
使ってみて思ったのですが、そもそも面板が凹面形状であるならば、星型である必要はないかも知れません。
写真から分かると思いますが、せっかく面板の上に被らないようにローライズ(ローウエスト; low waist)の下着をはいているのに、星の下側の足2本がパンツの下に潜り込みます。
そして、パンツの下でしわしわになります。
というわけで、短日使用の装具はセンシュラミオ1にしようかな。
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最後に、コロプラストのYouTube動画「ふくらんだお腹のための装具が誕生するまで」を埋め込んでおきます。
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[2018/03/18追加]
さらにカスタマイズ加工して記事を追加しました。
コンケーブ ペンタゴン!!ストーマ装具新製品をカスタマイズして再試用
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************** 関連記事 **************
人工肛門ストーマパウチ面板周囲に防水フィルムを貼らずに、そのまま入浴してみた。
コンケーブ ペンタゴン!!ストーマ装具新製品をカスタマイズして再試用
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ありがとうございます。
コロプラストの方が見られました。
去年、私が試して良かったのは、女性用ですが、前面が2重になったパンツです。
カンガルーポケットようになっているので、その中に入れれば、皮膚に触れることもなく、ブラブラ動くことも解消されました。
初めまして。
シレッセスプレーは、ストーマ(私の場合は小腸)の上にかかっても大丈夫なんですか?
「粘膜などには使用しないでください」って書いてありますが、ワイプのタイプ方が良いかな?
ちなみに、私もお臍にかからないように穴開け位置をお臍側の端っこに開けています。
シレッセはTrio社のelisse(エリーゼ)のOEM商品で、Trio社のオフィシャルYouTube動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=hRy6Lskf5e4 の1:16から(httpsを半角文字にしてください)
コロプラスト社にも同様の皮膚被膜剤製品があり、これもオフィシャルのYouTube動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=hAahBZ3tNQQ(httpsを半角文字にしてください)
理屈的には、腸粘膜を通過できるものは水の中に溶けている状態のものなので、水に溶ける成分がない皮膚被膜剤は大丈夫ということでしょう。
以前の記事のコメントでも、面板の穴を開ける位置をずらしていると言う人がいました。
そうした意見は、メーカーが新製品を開発する参考になるかもしれませんね。
KenUがなるべく真ん中に穴を開ける理由は、過去記事「安心してください。人工肛門オストメイトは臭くないですから。」を読んでもらえればわかると思います。
使用感 参考になります
ありがとうござい
コロプラストさん、よくやってくれたという製品です。
実は、2016年2月14日『一品系ストーマ装具のダンサックからホリスターへの乗換えを検討』という記事を書いたときに、「面板が凹面になっていればよいのではないか?」といことを私も考えていました。そのときには、製造方法やコストを考えたら実現しないだろうなと思っていました。
まさか現実の製品となって出てくるとは・・・。
その他には、ストーマ回りにシール製品を貼った上から面板を貼るのではなく、ツーピースの面板を貼って、その上から、ストーマ回りにシール製品を盛り付けて漏れにくくして、面板ももっと小さくしたらどうだろうか?とか、面板は中央が厚くて外側が薄い構造になっているけど、応力がストーマ回りに伝わりにくくなるように、逆に中央を薄く外周を厚くしたらどうなるのか?など考えています。
ストーマ製品は、まだまだ進化していくと思います。